火事になったらメール通知が欲しい。
なお、メールが来たということは、すでに燃えているということだ。
Table of Contents
火災警報器の基礎知識
- 警報器(火災報知器)の設置は条例で義務化されている。
- 条例ということは、行政ごとに設置基準が異なる。
- だいたい寝室と階段が必須になっているが、必ず確認すること。
- 寿命(交換目安)がある。
- だいたい10年あたりが目安として設定されている。
- ほとんどが電池駆動のため、電池寿命も10年近辺になっている。
- 単独型と連動型がある。
- 感知した機器のみが鳴動する単独型
- 感知した機器以外のグループ登録した機器も鳴動する連動型
- 煙検知型と熱検知型がある。
- 一般的には煙検知型。ただし、経験上煙が発生している状況では結構燃えている段階のような気がする。
- 警報器以外の機器に火災検知を伝える移報接点を搭載したモデルやアダプタがある。
- 今回のポイントはココ。
無停電電源装置の基礎知識
SchneiderElectrics APC Smart-UPSを前提とする。
- 無停電電源装置とは、停電時もバッテリー駆動で電力を供給し、サーバやネットワーク機器の動作をバックアップする。
- SchneiderElectrics(旧APC)のSmart-UPSが最も有名。
- 最近は専らSMT750J(タワー型750VA)やSMT1500J(タワー型1500VA)が使いやすい。
- ヤフオクによく5千円~1万円前後で出品されている。ただし、バッテリーは死んでると考えるべき。
- 世代が型番でわかる。SU→SUA→SMT
- タワー型ではなくラックマウント式(型番にRTが入ってる)もあるが、バッテリーの自作がしにくいので使っていない。
- Smart-UPSの場合、運用環境に依るがバッテリーが2~3年で寿命を迎え、バッテリー交換が必要になる。
- 本体も高価なら、バッテリーも高価。
- バッテリーは自作できる(もちろん補償対象外)。
- UPS管理用ネットワークカードオプションがある。
- Smart-UPSはシリアルケーブルやUSBで直接サーバに接続して連動するものであるため、複数台のサーバと連動させたり、ネットワーク経由で管理・監視するためのインターフェースカードがある。
- Network Management Card 2 EX (AP9630)は、管理・メール通知・SNMP監視などができる。AP9617(SUAシリーズ用)の後継品。
- Network Management Card 2 EM (AP9631)は、EXに加えて温湿度監視・Dry Contact IOインターフェースが使える。AP9619(SUAシリーズ用)の後継品。
- 今回使うのはNMC EM(AP9631やAP9619など、IO対応のもの)。
- 温度センサ、温湿度センサ、IOインターフェースは、ヤフオクで買ったNMCに付いていないことが多いため、別途購入する必要がほとんど。
- 温度センサ AP9512TBLK(AP9619用), AP9335T(AP9631, AP9641用)
- 温湿度センサ AP9335TH(AP9630, AP9641用)※AP9619用は無い?
- Dry Contact IOインターフェース AP9810(AP9631, AP9641用)※AP9619は標準で端子台が付いている。
- 管理コンソールケーブルは、USBからイヤホンプラグの形状に変換する特殊なケーブル(940-0299A)だが、IPアドレス設定やファームウェア更新など、持ってると管理がしやすい。通称CISCOきしめんアダプタと、通称Schneiderキメラアダプタを作って、USBシリアルケーブルを持っていれば何とかなる。
材料
- ホーチキ 住宅用火災警報器
- いわゆる火災報知器。
- SS-2LRA-10HCP 煙感知式 無線連動タイプ ¥10,890(2024.2末)@ヨドバシカメラ
- SS-FKA-10HCP 熱感知式 無線連動タイプ ¥10,700(2024.2)@ヨドバシカメラ
- それぞれにSS-2LRAH-10HCP, SS-FKAH-10HCCという移報接点搭載ラインナップもあるが、接点なしタイプの方がシンプルな構成にできると思う。
- 煙感知式は3個セット(SS-2LRA-10HCP3 ¥31,130@ヨドバシカメラ)もある。
- 最近型番が変わった?SS-2LRA-10HCC?違いが判らない。
- ホーチキ 無線アダプタ SSIAHCB
- 無線連動タイプ警報器と連動して、移報接点で火災検知信号を送る。
- 内部の移報接点が、標準時は解放(オープン)、検知時は短絡(ショート)する動作になっている。
- ¥13,750(2024.2)@ヨドバシカメラ
- SchneiderElectrics APC Smart-UPS(機器組み合わせで試したのは以下のとおり)
- 本体 SMT1500J + NMC 2 EM AP9631 + 温度センサ AP9335T + DryContactIO AP9810
- 本体 SMT750J + NMC 2 EM AP9631 + 温湿度センサ AP9335TH + DryContactIO AP9810
- 本体 SUA1500JB + NMC EM AP9619 + 温度センサ AP9512TBLK
- ヤフオクで SMT1500J ¥5,000~10,000前後、AP9631 ¥2,000~5,000
AmazonやYahooショッピング店舗でAP9335T ¥10,000、AP9335TH ¥10,000~16,000 - バッテリーはLeoch LPX12-9.0 2個 (750VA) @4,950×2=¥9,900、FIAMM FG21803 2個 (1500VA) @9,460×2=¥18,920@株式会社オリエンタル
- 無線アダプタ~DryContactIO間信号線
- ホーチキ側は単線φ0.65~1.6mm、APC側は16~28AWGが適合する。
- 今回は通信用屋内ビニルフラット線 直径0.8mm 単線 2心を購入した。1m¥100@カホパーツセンター
- 50cmもあれば十分
設定
接続
無線アダプタとDry Contact IOを接続する。
- 無線アダプタ側は、XA1とXA2に接続
- Dry Contact IO側は、Zone AのCOMとNCに接続
- ちなみに極性はなく、Dty Contact IO側のCOMからDC5Vの電圧が印可される。
- Smart-UPSの設定
- Network Management Cardにログイン
- AP9631の場合 Configuration→Universal I/O→Input Contacts→Int Contact 1
AP9619の場合 Emviroment→Input Contacts→Int Contact 1 (下図はAP9619の画面)
- Alarm StatusがNormalになっていることを確認して、Enableをチェック、SeverityをCritical→Apply。
NameやLocationはメール通知でわかりやすい名称に変えておくと良い。Normal Stateは無線アダプタ側が通常時は解放(open)になっているということ。
- テスト
- 無線アダプタのテストボタンを1秒押す→アラームランプが点滅開始(火災検知状態)
- Smart-UPSのInput Contacts AlarmがCriticalになったことを確認。
- メール通知が送られてくることを確認(設定している場合)
ホーチキの設定
- 各警報器や無線アダプタをグループ登録する。
- テストする。大きな音で鳴動するのでご近所に注意する。
(/・ω・)/わーい
もう一度言う
検知・メール通知しているということは、既に燃えているということだ。