我々の本を、100年遺そう。
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納本制度
納本は、国民の義務(国立国会図書館法 第25条)である。
ただし、罰則(同第25条の2;過料は小売価格の5倍)はあるものの、適用された例はおそらくない。
どういうこと?
国立国会図書館法で、発行された出版物はすべて国立国会図書館へ納めることが義務付けられている。
これは、個人発行の出版物も含まれる。
ということは、同人誌も、である。
「折れば本」、異論は認めない。
ついでに
個人出版の場合で、発行者本人が納本すると、費用の一部が「納入出版物代償金」として国庫から支払われる。
相当数を出版したものが対象である。相当数とは、100部とのことである。
方法
正しくは「企業・団体、個人からの納本」に記載されている。
以下は、すながわの解釈による解説である。
問い合わせる
国会図書館(nouhon@ndl.go.jp)へメールで納本したい旨を申し出る。
国立国会図書館
収集書誌部 国内資料課 収集第三係 御中平素よりお世話になっております。
納本を行いたいのですが、手続きをお願いします。以下、今回お納めする書籍の情報です。
■書誌情報 # 基本的に奥付や裏表紙等に書いてある情報と合致していること
「交通系ICカードの本5 東日本総集編」
(こうつうけいあいしーかーどのほん5 ひがしにほんそうしゅうへん)
著作:すながわひろゆき 発行:Studio JamPack (出版社ではありません)# 個人出版であることを明記
発行日:2025/08/17 発行部数:800部発行 # 100部以上が納本の対象
販売価格¥900(税込) # 一般的な頒布価格(委託販売価格は認められない)
冊数:1冊 ← 2冊納本すると、東京に加えて関西でも所蔵される# 裏表紙などに価格表示が無い場合はどこで価格が確認できるか参考資料を添付する
# X(Twitter)に載せた設営完了報告で、値札が映り込んだ写真でも良い
# 委託販売や通販の価格は、手数料が上乗せされている可能性があるので根拠としては望ましくないとのこと
本体に価格表示はありません。
https://jamfunk.jp/ic/ の「お知らせ」項で「イベント頒布価格」を確認できます。
※スクリーンショットを添付しております。# 納本を申し出た者と出版物の著者が同一人物であることを説明する
奥付に発行者として「Studio JamPack」(筆者屋号)を、
著者として「すながわひろゆき」(ペンネーム)を表記しております。
メールを送ると、「出版物納入書」のPDFと送付先がもらえる。
郵送する
記入・捺印した出版物納入書、参考資料(ウェブページやXのスクショ)等、出版物を郵送する。
郵送(定形外郵便やレターパック)である。信書に対応できない宅配便やクリックポストではない。
振り込まれる
1か月ほど経って国庫納入金通知のハガキが来る。
追って振り込みがある
ね、簡単でしょ?
余談ですが
取材を行う時や交渉を行う場合に、NDLサーチに蔵書されていることを示すと、しっかりと対応してくれるところが多い。
個人では取材を受けていなくても、事業者並みの扱いとしてくれることもよくある。
そして、100年後も本を遺してくれる。
事業者や公式は慈善団体ではないので、資料保管に限界がある。
我々オタクどもが後世に情報を遺してやらねばならないのだ!
ただし、正確に責任をもって。